経営状況
地下鉄の経営状況について
- 新型コロナウイルス感染症による影響が緩和され、加えて七隈線延伸の効果などにより、経営状況は回復基調にあります。
引き続き、安全・安心と快適を第一に考え、戦略的な営業施策を展開していくとともに、新技術の活用などにより、着実に経営基盤を強化してまいります。
1.運輸実績の推移
- 福岡市地下鉄の輸送⼈員は、インバウンドを含む旅客需要の回復や七隈線の延伸開業などにより、令和4年度⽐で約21%の増加となりました。
2.令和5年度の決算総括
- 乗車料収入や広告料収入等の営業収益で、給与費や保守費、動力費といった運営費用を賄えており、建設時の借入から生じる支払利息や減価償却費の資本費負担が大きいものの、収益的収入が収益的支出を上回り、約88億円の黒字となりました。 ※収益的収入・収益的支出とは当年度の期間損益計算に関する収支のことです。
これに対し、当年度の費用とはされず、翌年度以降数年間の費用として期間配分されるべき収支は資本的収入・資本的支出といいます。
3.経営状況の推移
- 地下鉄事業は、初期投資が巨額で、開業当初は支払利息や減価償却費の資本費負担が大きいことから、長期的に収支の均衡を図っていく事業です。
- 平成27年度から黒字で推移していた損益は、令和2年度にコロナ禍の影響により赤字を計上しましたが、令和5年度決算はインバウンドを含む旅客需要の回復などにより、輸送人員が過去最高となりました。これにより、令和5年度末の累積損益は1,004億円の赤字となりました。 ※H26の累積損益は、会計制度見直しに伴う調整後の額です。
※単年度損益は、税込の収支差引から消費税要素を除いたものをいいます。
4.企業債残高の推移
- 建設資金等に充てるため発行した企業債の残高は、七隈線が開業した平成16年度をピーク(3,680億円)に、毎年度減少しており、令和5年度末にはピーク時から1,603億円減少し、 2,077億円となりました。