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Q&A
設計、施工の経緯について
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Q1:工事の設計、工法はどのように決まったのか?回答
平成22年度から地質調査及び構造検討を開始し、段階的に検討の精度を向上させ、平成23年度の予備設計の中で、ナトム工法の採用が提案されています。
その後、平成24年度に工事発注に必要な詳細設計を進めるとともに、七隈線建設技術専門委員会での審議を経て、平成24年12月7日に国土交通省に対し、工事施行認可申請を行い、平成25年4月11日に認可を受けたものです。 -
Q2:ナトム工法とはどのようなものか?回答
ナトム工法は、トンネル周囲の地盤がトンネルを支えようとする保持力を利用するため、掘削した岩盤の緩みが小さいうちに、早期にコンクリートを吹き付け、鋼製支保工を建て込み、ロックボルトを打設して、地盤の安定を確保しながらトンネルを掘削する工法であります。
このため、施工中において、切羽の観察やトンネルの挙動などを計測し、その結果を設計と施工に反映させ、必要に応じた対策を講じながら施工することが特徴の工法です。 -
Q3:施工の管理は誰が行っているのか?回答
工事の施工管理につきましては、施工業者である大成JVが行っております。
なお、交通局の工事監督員においては、契約の適正な履行を確認するため、立会や使用材料の試験・検査等を行うとともに、労働安全などに関する指導等を行っています。 -
Q4:トンネルの深さや岩盤の厚さはどのように決まったのか?回答
トンネルの深さにつきましては、既設地下構造物を避けた位置で、かつ、駅との接続部分であるため、お客様の移動の負担軽減や他の交通機関との乗換え利便性などを総合的に判断して、位置を定めており、その結果として、設定したトンネルの深さでの岩盤の厚さが約2mとなったものであります。
また、設計にあたっては、この条件で、支保工や補助工法を設定し、解析を行い、施工時の安全が確保できることを確認しております。
なお、施工業者の施工にあたっては、計測などにより、地山の状況を確認しながら、必要な補助工法などの対策を適切に行い、安全に施工を進めていくこととしております。
事故後の道路の復旧について
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Q5:復旧した道路の安全性は確保されているのか?回答
道路の仮復旧した箇所の通行再開にあたっては、「はかた駅前通り仮復旧道路の安全性を確認するための『専門技術者による会議』」において、埋戻し材(流動化処理土)が適切であったか、埋戻し部及び周辺部の路面下に空洞はないか、道路としての機能が確保できているかなど、通行に必要な安全性の確認をいただき、通行再開となったものです。
また、より高い安全性を確保するための地盤改良工事を平成28年12月2日~12月28日に行っております。
なお、道路の安全確認については、現在も24時間体制でモニタリングを行っています。
(平成28年11月26日に発生した路面沈下については、安全第一の観点から、一時、通行止めといたしましたが、大成建設による沈下量予測の範囲内に収まっていることなど、車両通行の安全に支障がないことが確認した後に、速やかに交通規制を解除したものです。) -
Q6:なぜ、早く復旧する必要があったのか?回答
事故発生当時、周辺の交通や日常生活並びに経済活動等に多大なご迷惑をおかけしていた状況や、何らかの原因で土砂がさらに崩れ、周辺建物に影響を及ぼすなどの二次被害を防止する対応が必要であったことなどから、一刻も早い復旧に全力で取り組み、市民生活等に直結するライフラインや道路の復旧を行ったものです。
原因究明について
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Q7:道路を埋め戻したことは、原因究明に支障しないのか?回答
埋戻しに使用した流動化処理土については、道路の安全通行に必要な強度を有すものでありますが、ボーリング調査や掘削ができる程度の硬さであることから、原因究明に必要な検証を妨げるものではございません。
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Q8:原因究明はどのように行ったのか?回答
事故原因については、誰から見ても納得できるよう、第三者の視点から原因を究明していただくため、国土交通省の助言により、国立研究開発法人 土木研究所により「福岡市地下鉄七隈線延伸工事現場における道路陥没に関する検討委員会」を設置していただき、当委員会において、事故原因の究明や再発防止策の検討が行われました。
※「土木研究所ホームページ」https://www.pwri.go.jp/jpn/kentou-iinkai/kentou-iinkai.html -
Q9:原因究明(検討委員会)の開催状況は?回答
第1回目の委員会は、平成28年11月29日に行われ、設計や施工の経緯及び事故の概要、現在実施している調査等について、報告や意見交換が行われました。
第2回目の委員会は、平成29年1月21日に行われ、追加調査結果の報告や事故原因の推定に向けた議論、設計および施工に関する問題点等の検討、今後の施工に対する留意点や再発防止に向けた検討がなされました。
第3回目の委員会は、平成29年3月30日に行われ、事故発生要因とメカニズム、工事再開に向けた留意点と今後の設計・施工に関するとりまとめが行われました。
※「土木研究所ホームページ」https://www.pwri.go.jp/jpn/kentou-iinkai/kentou-iinkai.html
損害賠償について
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Q10:事故の影響により損害が出た際の、損害賠償の窓口はどこになるのか?回答
ご相談の窓口を設置しています。以下のいずれかにお電話ください。
●福岡市交通局工事事務所 092-409-7390(平日9時~17時)
●大成JV工事作業所 092-483-1760(平日9時~17時) -
Q11:どのような範囲まで賠償対象となるのか?回答
事故により直接的に発生した被害や、事故の影響に対応するために発生した経費などを対象としています。詳しくは、個別に状況をお伺いしたうえで検討いたします。