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歴史や文化を感じる街をそぞろ歩き博多旧市街 寺社5選

祇園駅から博多駅周辺は高いビルが立ち並ぶオフィス街として知られていますが、実は、博多の歴史や文化を今に伝える旧所・名跡が数多く点在しているのをご存知でしょうか。中世の時代、博多は大陸との貿易や交流の中心地であり、日本最大の貿易都市として賑わっていました。異国との交流によってもたらされた文化は、現在の博多の源でもあります。そして、寺社仏閣が集まる周辺は、近年、「博多旧市街」としてスポットライトを浴びています。

【利用する駅】祇園駅・呉服町駅・櫛田神社前駅

アイコン01海元寺かいげんじ

呉服町駅より徒歩5分

迫力満点の閻魔様と見ごたえある観音堂

浄土宗のお寺で、正式名は「潮音山 義弘院 海元寺」。力のある表情をした閻魔様の像がある「閻魔堂」と、西国三十三所観世菩薩を安置する「観音堂」は自由に見学可能です。1月と8月の16日には閻魔祭が開かれ、こんにゃくが供えられます。ユーモラスな閻魔様のお守りもおすすめです。

海元寺
迫力たっぷりの閻魔像が迎える「閻魔堂」。手前の中央は奪衣婆(三途の川のほとりで衣服を剝ぎ取ってしまう鬼)
海元寺
閻魔堂のすぐ隣には、まばゆい光を放つ「観音堂」がある。姿、表情が一つ一つ違う
海元寺
ガチャガチャで出てくる閻魔みくじ(1回300円)。閻魔人形はお守りとして持ち帰ってもOK
海元寺
左は閻魔様の写仏(写し絵)。色鉛筆などで自由に色をつけてみて。右は子どもたちに人気の閻魔様のぬり絵。共に無償で提供してもらえる

ハッケン!
あの言葉の語源が博多に!?

あの言葉の語源が博多に!?

海元寺から石堂橋を渡ってすぐのところにある「濡衣塚」。継母から無実の罪を着せられて父親に殺されてしまった娘を供養するお墓です。「濡れ衣を着せられる」の語源といわれています。石堂橋のたもとに飾られた濡衣塚のプレートもチェックしてみて。

アイコン02東長寺とうちょうじ

祇園駅すぐ

福岡大仏で知られる寺 地獄めぐりは体験の価値あり!

大博通りに面した大きな寺で、弘法大師(空海)が日本で初めて開いた真言密教の寺。境内に入って左手には朱塗りの五重塔や、福岡市文化財の六角堂などがあります。なかでも必見は「福岡大仏」で木造釈迦坐像では日本最大だそう。特におすすめしたいのが仏像の足元を通り抜ける「地獄めぐり」。地獄絵巻のレリーフを見物したあと、まったく灯りのない通路を進むという、ちょっと不思議な体験が楽しめます。

東長寺
静かで落ち着いた雰囲気に、不思議と気持ちも穏やかになります
東長寺
大博通りからも見える朱塗りの立派な五重塔
東長寺
全高16.1mの福岡大仏。地獄絵巻が飾られた「地獄めぐり」ができる
東長寺
真言密教が東へと長く伝わるようにとの願いを込めて「東長寺」と名が付けられたと伝わる

ハッケン!
博多のまちのウエルカムゲート

博多のまちのウエルカムゲート 博多のまちのウエルカムゲート

博多旧市街を代表する博多の観光名所で2014年に完成。博多の寺社町へと誘う、ウェルカムゲートとして親しまれてきました。博多から太宰府政庁へと続く官道にあったとされる「辻堂口門」にならった木造の四脚門様式で、欄間には博多織の献上柄模様がほどこされるなど、細部も目が離せません。

アイコン03承天寺じょうてんじ

祇園駅より徒歩5分

中国との交流を表した石庭 うどん、そば、饅頭の発祥の地

1242年(仁治3年)に創建された臨済宗東福寺派の寺。対外貿易で活躍した貿易商の謝国明が建立し、宋に留学していた聖一国師を招いて開山されたと伝わっています。境内は承天寺通りをはさむような形で、北東と南西とに分かれていて、北東側にある石庭「洗濤庭」は見どころのひとつ。また、聖一国師は宋から学んだうどんやそば、饅頭などの作り方を広めたと伝えられ、石碑も飾られています。博多に疫病が流行した際に、町中を祈祷して病魔を退散させたという逸話が残り、これが博多祇園山笠の起こりにつながったそうです。

承天寺
通常、境内や庭のみが見学できる(堂内などは拝観不可)
承天寺
饂飩(うどん)や饅頭(まんじゅう)の発祥の地であることを示した石碑が並ぶ
承天寺
石庭の「洗濤庭」。砂の波紋のように見えるのは玄界灘を表している
承天寺
山笠発祥の地として有名。目の前の通りは、山笠の「追い山」「追い山ならし」の際の、清道回りの場所でもある

アイコン04龍宮寺りゅうぐうじ

祇園駅すぐ

竜宮の使いといわれた人魚伝説が いまも伝わる古寺

創建当時は海辺に近い場所にあったことから浮見堂(うきみどう)という名称だったそう。鎌倉時代のはじめ、地元漁師の網にかかった巨大な人魚を手厚く葬ったといわれ、それをきっかけに、人魚は竜宮の使いということから、龍宮寺と呼ばれるようになりました。境内には人魚塚もあります。一般には公開されていませんが、人魚の骨や人魚の掛け軸が大切に保存されています。

龍宮寺
山門からすぐのところにお堂がある。中は一般公開されていない
龍宮寺
人魚の伝説を今に伝える人形塚の石碑

アイコン05櫛田神社くしだじんじゃ

櫛田神社前駅すぐ

博多っ子に親しまれる地元の守り神

757年の創建とされ、「お櫛田さん」の愛称で親しまれている博多の総鎮守。不老長寿や商売繁盛の神としても信仰を集めています。7月にはユネスコの無形文化遺産に登録された博多祇園山笠が奉納され、境内では6月を除き、「飾り山笠」を見ることができます。

櫛田神社
博多の総鎮守として多くの人に慕われる
櫛田神社
飾り山笠が常設(6月を除く)されていて、写真スポットとしても人気
櫛田神社
一年の運を占う干支恵方盤が楼門の天井にあるので、見上げてみよう
櫛田神社
博多三商傑の一人であった島井宗室の屋敷跡にあった、博多べいも必見

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