○平成22年度 決算の概況
本市の高速鉄道事業は,昭和56年7月26日に空港線(1号線)室見〜天神間で営業を開始して以来,順次部分開業を続け,平成5年3月3日の空港線博多〜福岡空港間の開業により,空港線と箱崎線(2号線)の全区間が開業しました。また,西南部地域における基幹交通機関として七隈線(3号線)橋本〜天神南間が平成17年2月3日に開業し,空港線,箱崎線と七隈線を合わせて29.8キロメートルで営業しております。
主な建設改良事業につきましては,安全性の向上を図るため,自動制御設備や変電所受配電設備及びATC(自動列車制御装置)等の改良を実施しております。また,地下鉄の利便性及びサービスの向上を図るため博多駅博多口コンコース等の改良や唐人町駅のトイレの改良等を行うとともに,九大病院前地下通路の整備に着手しております。なお,七隈線に関しましては,天神南〜博多駅間について技術的な調査を実施しております。
増客増収の取組みにつきましては,地下鉄全線乗り放題定期乗車券「ちかパス」や,お得な環境1日乗車券「エコちかきっぷ」を主力商品とした企画乗車券の販売強化に加え,JR九州,西鉄,JR東日本とのICカード「はやかけん」の相互利用や電子マネー決済サービスの開始による利便性の向上,地域,企業とのタイアップによる乗客誘致など,地下鉄利用促進施策を積極的に推進しております。また,広告の販売促進キャンペーンに取り組むとともに,九州新幹線全線開業に合わせて,博多駅構内に新規店舗を誘致するなど資産の有効活用を図っております。
利用者数は,年間乗車人員127,136,349人(1日平均348,319人)で,前年度と比較しますと3,271,802人(2.6パーセント)増加しております。内訳は,定期の利用者が56,836,230人(1日平均155,716人)で,前年度と比較しますと1,872,615人(3.4パーセント)増加しており,定期外の利用者が70,300,119人(1日平均192,603人)で,前年度と比較しますと1,399,187人(2.0パーセント)増加しております。
このため本年度の乗車料収入(消費税抜き)は211億519万円で,前年度と比較しますと,5億1,052万円(2.5パーセント)の増となっており,今後とも引き続き増客増収に努めてまいります。
経営状況につきましては,損益計算書及び収益費用明細書に記載しておりますように,総収益273億5,374万円に対し,総費用は275億8,009万円で,差引2億2,635万円の純損失が生じております。
この純損失について,前年度と比較しますと,9億9,997万円減少しておりますが,主な理由としては,乗車料収入が増加するとともに減価償却費や支払利息等の費用の減少によるもので,この結果,本年度末における累積欠損金は1,405億6,057万円となっております。
今後とも経営の健全化に努めるとともに,安全で快適な輸送サービスの向上を図ってまいります。